上海とある国有企業(A社)
都市機能のDX化「Smart City」
AWS
MySQL
Swift
Ruby on Rails
Java

背景

 A社は、上下水道水をはじめ、ガス、交通、道路監視、災害対策まで、地域のインフラ全般において重要な役割を担う会社です。

 日々激しく変化するビジネス環境の中、地域の人々がより豊かで快適に、安心安全に生活できる社会を実現するため、的確かつ迅速な復旧対応を行うことが求められています。

 そこで、弊社はDX(Digital Transformation)やビッグデータ技術を活用し、導入にあたってのコンサルティングから、要件定義、設計、開発、テスト、リリースまで最適なテクノロジー支援を行い、A社とともに業務イノベーションの創出を実現しました。

課題

 A社は従来型の企業として、復旧対策上の初期判断は総合的かつ複雑で、社内数名のベテラン社員の経験に偏って依存していることが判明しました。

 その結果、ベテラン経験者不在時に、一気に業務全体の効率が低下します。そして、この人の判断手法や参考データによって結果には個人差も生じるため、全体の復旧対応の品質にばらつきが発生します。最も重要な問題は、多くの情報が複雑に絡みあう結果、記憶、認知、判断、行動のヒューマンエラーもいつでも起こり得る状況になります。

 そのまま属人化問題が恒常化していくと、全ての業務プロセスや組織全体に影響が与えてしまう恐れがあります。

改善策

 上下水道水、ガス、交通、道路監視、災害対策等、今まで各所に散らばっていた情報を、蓄積、連携、分析、可視化、リアルタイムに進捗共有など一連の管理を一括で実現できるシステムを作りました。それにより、今までの属人化したコツやノウハウといったナレッジを組織全体で共有・活用しやすい環境を整えました。

 それに、データの多様性や速度といった課題に向け、IoT技術を活用したデータ収集、Go言語を用いたビッグデータの構造化により、高速にはじき出した分析結果から将来の傾向やパターンを予測し、最適な意思決定を行うことに繋げるようにしました。その結果、業務プロセスやナレッジの標準化により、迅速かつ的確な復旧対応を実現することができました。

導入効果

 2020年12月にリリース後の翌年、真冬の中で深刻な排水管破裂、断水災害に直面しました。当時、毎日数千件断水対処の早期回復に大きく貢献することができました。

 システムを利用することにより、業務全体を効率化の向上、人為ミスの低減が期待できます。また、既存のナレッジ同士を組み合わせることで新たなイノベーションが起きる可能性もあります。現在はガス、交通、道路監視、災害対策の分野にも大きな役割を果たしています。

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